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ヘンケルアドヒーシブテクノロジーズ(接着技術)

ヘンケルアドヒーシブテクノロジーズ(接着技術)

データセンターのコスト上昇を抑える先端材料

回路基板の構築に先進材料を指定することで、限られたIT予算内でコストの上昇を抑える方法をご紹介します。
5 分.
電話の送信アンテナの写真。

データセンターがIT予算を使い果たす

データセンターのコストがIT予算を追い抜く。マッキンゼー の調査によると、予算は年間6%増に対し、企業のIT予算の4分の1を占めるデータセンターのコストは年間20%増です。典型的なデータセンターの運用費用は1,000万ドルから2,500万ドル(USD)ですが、年間200万ドルから500万ドルにもおよぶ運用費の増加は持続可能な金額とはいえません。

こうしたコストがいかに早く収益性を圧迫するかを示す一般的な計算もあります。この成長率であれば、1年目のIT予算1000万ドル、データセンター費用250万ドル(25%)は、5年目にはIT予算1260万ドル、データセンター予算610万ドル(48%)となります。

明白なのは、企業財務の健全性のためには、こうした増加を抑制する効率性を見出すことが重要であるという点です。

IT予算総額

データセンターの割当分

ITの変化

データセンターの変化

データセンターのITの割合

1年目

10,000ドル

2,500ドル

25.0%

2年目

10,600ドル

3,125ドル

600ドル

625ドル

29.5%

3年目

11,236ドル

3,906ドル

636ドル

781ドル

34.8%

4年目

11,910ドル

4,883ドル

674ドル

977ドル

41.0%

5年目

12,625ドル

6,104ドル

715ドル

1,221ドル

48.3%

(数字は千単位)

明白なのは、企業財務の健全性のためには、こうした増加を抑制する効率性を見出すことが重要であるという点です。

IT成功に向けた負担

ITへの財務上の圧力は、その重要性が増大するにつれていっそう深刻化します。ビジネス分析の強化、高度なアプリケーションの導入、クラウド接続、在宅勤務によるアクセスなど、ITはいっそう戦略的になっています。帯域幅の需要は引き続き堅調で、シスコのある推定によると、IP接続デバイス数は2023年には地球上の人口の3倍になると予想されています。2023年の固定ブロードバンド速度は2018年の2.4倍となり、2023年の携帯電話速度は2018年の3倍以上になります。

その需要が高まるにつれ、信頼性と耐久性の向上も求められます。これらの需要を満たす方法の1つは、コスト削減の要望とも一致しますが、データセンターを小型化し、サーバーと帯域幅をより高密度化することです。高密度データセンターにすると、運用予算だけでなく資本予算も削減できます。すなわち、ビットあたりの構築費と運用費が安くなります。

先進材料はデータセンターのコスト管理にどう役立つか

高度なアンダーフィル、接着剤、はんだ材料により実現する熱マネジメントと耐久性の改善は、資本支出の節約を達成しつつ、データセンターの部品の性能と信頼性の向上に役立ちます。

この図は回路基板設計の全般を通じて、使用する部品の性能と信頼性の最適化に先進材料がどのように役立つかを示しています。

透明な背景に複数のヒートシンクが挿入されたラインカードのレンダリング画像。
マイクロサーマルインターフェースコーティング

超薄の高耐久性Bergquist®マイクロサーマルインターフェースコーティングは、プラガブルオプティカルモジュール(POM)とライディングヒートシンクの効果的な熱移動を可能にします。この材料のワットあたり0.33°Cの温度抑制効果は、400 Gb規格の高速スイッチやルーターシステムに使用される15ワットモジュールで5°Cもの温度低下が期待できます。

相変化材料

より大きく、高性能化されたレイヤ1/レイヤ2 ASICおよび/FPGAデバイスが適切に機能するためには、効果的に放熱する必要があります。BERGQUIST®相変化材料はその最適なソリューションであり、汚すことのない熱グリース代替品となります。

サーマルゲル

1液型ゲル材料は、柔軟な加工性、部品への低応力、高信頼の熱的性能をバランスよく備えています。大量生産向けにディスペンサーが使用でき、最大6.0 W/m-Kの熱伝導性を持ち、低揮発性、高い垂直ギャップ安定性、過酷な環境での信頼性などの幅広い特性を持ちます。

熱伝導性接着剤

Bergquist®およびLOCTITE®熱伝導性接着剤は、熱に敏感な部品に優れた放熱を提供するように設計されています。用途に応じた要件と使いやすさを満たすため、セルフシミングと非セルフシミングのオプションが用意されています。

アンダーフィル

アンダーフィルは、ファインピッチアレイ部品や一部のIC部品の機械的完全性と信頼性を向上します。リワーカブル、ノンリワーカブルの配合があり、アンダーフィルは、バンプの高さが低いコンポーネントの相互接続部を効果的に保護します。

熱伝導性GAP PAD®材料

低モジュラスで伝導率の高いBergquist® GAP PAD®材料は、より大型のヒートシンクを取り付ける必要がなく、ICデバイスに優れた追従性と低応力の熱的性能を提供します。

データセンター内においてサーバー数を制限する要因は、電力か冷却のいずれかであり、どちらも大きな運用コストになります。サーバー、ルーター、スイッチの熱マネジメントを強化するために先進材料を使用することで、規模、性能、コスト削減において大きな利点があります。

結論

ITは企業の戦略的経費ですが、そのコスト構造が収益性を脅かしています。IT部門は、サービスを改善し、帯域幅やデータセンターのリソースの需要を満たしながらコストを管理することが重要です。データセンターのサーバーの製造に使用される材料を少し変更するだけで、データセンターの資本と運用コストの大幅な節約を実現し、データセンターのコストがIT予算を上回るという悪循環を断ち切ることができます。

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