- 電流センサーは、配電システムに使用されるスイッチギアの重要部品です。その主な役割は電流と電圧の測定です。どのような異常もスイッチギア全体の動作不能につながる可能性があることから、信頼性は極めて重要です。
- 新しい電流センサーを設計するにあたり、厳しい環境条件と水やオイルなどの汚染物質に対するセンサーの耐性を高めることができる保護用のポッティング材料が必要でした。
- 燃焼性、硬化性、接着性、硬さ、耐薬品性などは業界で標準的な試験が定められていますが、このお客様は過酷な浸漬評価などの厳しい材料品質評価基準を追加で設けていました。
- 最初に選定したポッティング材料は、お客様が定める厳しい評価基準を満たすことができず、一部の試験で劣化が見られ、正常な機能に必要な保護を提供できませんでした。市場への製品の投入をこれ以上遅らせないために、代わりのポッティングソリューションを必要としていました。
- 従来からの前提条件である個別の硬化メカニズム、温度抵抗、UL 94規格への適合、耐衝撃性および耐振動性、低収縮率、硬さに加えて、お客様の品質基準には、長時間、材料をオイルおよび水に浸漬しても劣化しないことが定められていました。
- このポッティング材料評価プロジェクトは、手間、在庫、および生産コストの削減も目的としていました。
- 長期的な信頼性が極めて重要であり、封止された状態の電圧計は、すべての性能試験および品質試験に合格し、手動および自動生産工程に適合したものでなければなりませんでした。
- ヘンケルの技術チームはお客様と協力して、さまざまな処方のポッティング材料の性能を評価しました。厳しい要求事項にもとづき、2液型のLOCTITE(ロックタイト) PE 3140/PE 3163が選ばれました。これと他の複数のサプライヤーのポッティング材料をお客様による試験に供しました。唯一、LOCTITE PE 3140/PE 3163が浸漬試験を含むすべての基準に合格しました。
- お客様は、材料の性能だけでなく、加工の経済性の改善も希望していました。ヘンケルは、大容量パッケージ(従来の調達材料の5倍)での供給が可能であり、それによって生産スループットの向上、在庫管理の軽減、人件費の削減、廃棄物の削減、生産性の向上が可能になりました。
- LOCTITE PE 3140/PE 3163を使うことで、従来のポッティング材料で発生していたデバイスの故障をただちに5%低減させることができました。在庫、手間、生産効率の改善によって、年間に10%から15%のコスト削減が見込まれています。最も大切な点は、重要な高出力配電システムの信頼性を確保しながら、遅滞なく製品を市場に投入できたことです。
- LOCTITE PE 3140/PE 3163で保護した電流センサーは、これまで4年間に大量生産されて、問題なく現場で使用されてきました。この成果を踏まえて、お客様はこのソリューションを他のプロジェクトにも拡大する考えです。
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