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ヘンケルアドヒーシブテクノロジーズ(接着技術)

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セルフケア医療機器が健康管理と治療に果たす役割の高まり

セルフケア機器によって家庭での健康管理はどのように広がっているでしょうか?ウェアラブルデバイスでバイタルサインを追跡。パッチで薬物を投与。扱いやすいデバイスは患者に力を与え、利便性とよりよい成果をもたらします。

Jason Spencer
Medical Head Americas & Global Head of Liquid Filtration

5 分.
医療機器を装着した人物の画像、ハイキングをしていることから、活動的な生活を送っていることが分かる。

21世紀に入り、「スマート」デバイスの台頭が続いています。わずか20年ほどの間にIoTは、個人レベルでもさまざまな産業分野でも、事実上、世界の文化のあらゆる側面に組み込まれ、インダストリー4.0の登場に至りました。

デバイス自体も驚異的な技術革新によって絶えず進化を続けていますが、これに加えて強力なデジタル革命によって、デバイスに「スマート」機能が搭載されているのです。デジタル革命は話すと1日かかるくらい複雑なものですが、簡単に説明すると、ソフトウェアとデータ管理ツールによってスマートデバイスは発展し、ユーザーにとって威力あるものになっています。

今回は、特にヘルスケア分野におけるスマートデバイスの前向きな真の発展に注目します。この分野では、スマートコネクテッド医療機器が急激に広まっています。このような機器の大半はまだ医療現場でしか目にすることがありませんが、診断や治療の高効率化と合理化をもたらしています。さらに、まだ少数ですが、患者が自らの責任でケアや治療を行うことができる、セルフケア医療機器と呼ばれるスマートデバイスが登場しています。 

コロナ患者用スマートパッチの画像。

ヘンケルの電極と導電性インク が使用されたスマートヘルスパッチ。新型コロナの典型的な症状がある患者の遠隔モニタリングに使用される。Byteflies、Melexis、Quad Industries、Televic、Z-Plus、日東電工と共同で開発した。

複数のウェアラブル技術(FitBitやスマートウォッチなど)が並行して登場したこと、スマートフォンが爆発的に普及し、その機能がますます向上していること、また、オペレーティングシステムに関係なく、数限りない健康管理アプリを無償で利用できることは、どれもそんなに驚くことではないかもしれません。これらの要素に加えて、豊富な健康情報にオンラインで容易にアクセスできることは、健康管理と自己責任という点で個人の意識の向上に寄与しています。

現在、非侵襲型の簡易なスマート医療機器が数多く出回っており、市場への浸透が進んでいます。新型コロナが世界的に流行している結果、心拍数と血中酸素濃度を測定するパルスオキシメーターのような機器は、過去5ヶ月間で特に売上が急増しています(1)。新型コロナウイルスに対する有用性には議論の余地があるものの、パルスオキシメーターは多くの症状に使えて、医療従事者にデジタル形式で結果を報告できるツールです。

広く利用されている別の機器に、糖尿病患者向けの血糖値測定器があります。血糖値を測定して、数値が高すぎたり低すぎたりすると警告を発し、ユーザーに適切な治療を受けるように促します。

機能面では、これらの機器はユーザーの各種バイタルサインを測定、監視し、数値が高すぎたり低すぎたりするときは警告を発し、場合によってはデジタル回線を使用して医療従事者にデータを提供します。

Shutterstockの画像。スマートフォンをスマートウォッチに接続して健康指標をチェックする人。

あまり一般的ではありませんが、病院などの臨床現場以外で実際に治療をサポートできる、さらに高機能なスマート医療機器も次第に数が増えてきています。一般的に、慢性疾患のある患者が使用する機器で、薬の服用指示と投薬管理を目的としており、医療機器メーカーが開発を進めています。臨床現場から離れた場所で、個々の患者の薬剤治療をデジタル技術を活用して実際にサポートします。具体的にはウェアラブルデバイスを使用し、患者の活動やバイタルサインを監視して、それに応じて調剤します。担当の医療従事者がすべてのデータを追跡、保存、監視でき、必要に応じてデジタル診療またはオンライン診療で離れた場所から投薬量を調整します。

技術革新の面では、小型化は、ユーザーにとって個別的なスマート医療機器を提供し続けるための重要な要素です。同様に、ユーザーインターフェイスの改善は、特に高齢の患者にとって直観的で扱いやすい機器にするために不可欠です。

こういった発展は健康管理の性質に重要な影響をもたらしており、必要なときには専門家が介入できるものの、臨床的介入のより少ないセルフケアが普及する未来を指し示しています。これはコスト低減など多くの利点をもたらします。当然のことですが、病院よりも家庭でのケアの方が費用ははるかに少なくて済みます。しかし、それでもなお、多くの人は専門家に見守られた自律的なセルフケアを好むでしょう。ライフスタイルに合わせることができる柔軟性は、それぞれの患者の症状を考えたとしても、高い自由度を与えてくれます。

もう1つ考慮しなければならない要素がコンプライアンスです。これは例によって、医療機器メーカーと保険会社の双方で慎重に進める必要がある道のりです。保険会社は、治療よりも前向きな成果に保険金を支払うことに力を入れています。つまり、高額な費用のかかる病院ではなく、スマート機器を活用して適切な薬を、適切な量で、適切なタイミングに服用することは、保険会社にとって前向きな進展です。

スマート医療機器によって、がん、心臓疾患、多発性硬化症などの変性疾患といった幅広い症状のモニタリングと治療などのセルフケアがこれからも可能になっていくと確信しています。また、このような機器の導入が増えることは個人の意識向上と疾患の慢性化の予防に大きく寄与し、健康増進が推進されます。個人のライフスタイルの選択とコストが普及の重要なカギを握っています。

このテーマに関するご意見をお聞かせください。遠隔健康モニタリングにおけるその他の前進はありませんか?このアプローチに何か予期できない危険が潜んでいないでしょうか?

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