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ヘンケルアドヒーシブテクノロジーズ(接着技術)

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金属容器:缶1つひとつに価値を

缶リサイクルの新たな可能性に向けて

Emily Mullins
Global Market Strategy Manager - Surface Technologies, Metals business

5 分.
矢印の形をした金属で作られたリサイクルマーク

アルミ缶やスチール缶などの金属容器は、プラスチック包材に代わるサステナブルな選択肢として注目されています。たとえばアルミ缶は、世界で最も広くリサイクル率の高い包材です。アメリカでは、アルミ缶の約56%(毎時約500万本相当)、スチール缶は71%がリサイクルされています(1)

一方、ブラジルではアルミ缶のリサイクル率は98.4%と世界においても非常に高水準にあります(2)。ヨーロッパでも、European AluminumおよびMetal Packaging Europeといった業界団体により、76.1%というリサイクル率が報告されています。

私たちは、これらのリサイクル率を更に高め、循環型社会を実現するために、どのような貢献ができるでしょうか?

そして、全ての缶がリサイクルされる未来に向けて、私たちに何ができるでしょうか?

スーパーで買い物中の若い女性がショッピングカートを押している様子
金属容器の循環性

Can Manufacturers Institute(CMI)の調査によると、金属缶はリサイクル性に優れたサステナブルな容器として位置づけられています。缶は再生資源としての有用性と経済的価値の高さから、企業がサステナビリティ目標を達成に寄与します。アルミニウムとスチールは、いずれも無限にリサイクル可能な素材です(3)

なかでもアルミニウムは軽量かつ高い強度を持ち、全体の約73%がリサイクル由来の原料で構成されているとみられています(Aluminum Associationによるとこれはガラスやプラスチックボトルの約3倍に相当します)。また、リサイクルアルミニウムを使用して飲料缶を製造することで、エネルギー使用量とCO2排出量を90%以上削減できるとされています。一方で、プラスチックは再生時に劣化しやすく、繰り返しのリサイクルには限界があります。

Aluminum Associationによると、アルミ缶の再生材含有率は73%と、ガラスやプラスチックボトルの約3倍です。

缶1つひとつに価値を:サステナブルな取り組み

金属は循環型経済において高い経済的価値をもたらします。たとえばスチールは1トンあたり約100ドル、アルミニウムは約1,000ドルの収入源となります。製缶業界がアルミ缶の完全リサイクル実現に向けて取り組むことでと、循環型社会において8億ドルの経済的価値が見込まれています。アルミ缶リサイクル率向上への取り組み:

Ball社のAluminum CupTM
Ball社は独自のリサイクル推進の一環として、革新的なBall社のAluminum CupTMを開発しました。これは使い捨てプラスチックカップの環境負荷を低減することを目的に、環境に配慮した設計がされています。一度リサイクルされれば、カップに使用されているアルミニウムは約60日で新たな缶やカップとなって市場に戻ります。

素材回収施設(MRF)への助成金支援
2021年より、CMIはCrown Holdings社およびArdagh Group社と連携し、リサイクルやサステナブルなパッケージングソリューションの推進を目的として、素材回収施設(MRF)への助成金プログラムを立ち上げています。(4)

この助成金は、製造メーカーによるアルミ缶回収装置への投資を支援することを目的としています。この取り組みにより、全体の約25%を占める誤って分別された缶の削減が期待されています。間違って分別された缶が適切に回収されることで、リサイクル率向上によるCO2排出量の削減につながるだけでなく、素材回収施設にとっても収益の増加が見込まれます。

この助成金をきっかけに、より多くの素材回収施設によるアルミ缶回収装置への追加投資が期待されています。

ヘンケル:缶1つひとつに価値を

ヘンケルは、「缶1つひとつに価値を」という想いのもと、取り組みを進めています。

わたしたちは、サステナビリティとともにある意義のある成長を目指して取り組んでおり、その理念に沿ったイノベーションやソリューションを製品に取り入れています。

ヘンケルは、アルミ缶であれスチール缶であれ、次のような製品ソリューションを通じて製造プロセスの効率化を図るとともに、安全性の向上と環境負荷の低減にも取り組んでいます:

  • 生産のスピードの向上
  • 廃棄物の削減とダウンタイムの最小化
  • 生産工程における素材の有効活用とプロセス全体の効率化
  • 完全に生分解可能な洗浄剤の提供
洗浄工程で水を浴びる飲料用アルミ缶

著者紹介

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エミリー・マリンズ


金属事業部の表面処理技術部門のグローバルマーケット戦略マネージャーとして、グローバル事業および製品開発のための戦略策定に携わっています。業界の動向やイノベーションをもとに、よりリサイクル可能でサステナブルな製品や効率性の高い生産工程などを模索しています。化学工学を専門とし、約20年にわたる業界での経験を生かして、社内外のステークホルダーに豊富な製品知識を提供しています。

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