2つの表面を接着するときに、その作業に適したツールを用意することが非常に重要です。特に、ねじ部品の組立を扱う際はなおさらです。
ファスナーは、振動、過酷な環境、衝撃などの厳しい条件にさらされ、ゆるみや漏れが発生しやすくなります。LOCTITE® ねじゆるみ止め用接着剤は数十年にわたり高い性能を発揮しますが、ねじ組立品をうまく固定するには適切な塗布が鍵になります。
ねじゆるみ止め用接着剤の誤った使用は、その性能に影響を及ぼす場合があります。その種類に関わらず、ねじゆるみ止め用接着剤を塗布する際は、必ず以下の内容をしっかりと理解してから使用してください:
- 使用するねじゆるみ止め用接着剤の特性
- ねじゆるみ止め用接着剤を塗布する箇所
- 塗布のベストプラクティス
なぜ(Why)、何を(What)、どのように(How)を理解しないでいると、ねじゆるみ止め用接着剤のよくある間違いにつながりかねません。
LOCTITEでは、よくある間違いを未然に防ぐため、適切なねじゆるみ止め用接着剤の選択をエキスパートがお手伝いいたします。ねじゆるみ止め用接着剤の製品は、強度、温度範囲、ねじサイズによって異なります。最強の製品が常にベストとは限りません。ねじゆるみ止め用接着剤(赤)は、強度が必要な永久固定用に適しています。取り外しには熱が必要な場合も多いため、使い方を誤ると問題が生じることもあります。色別でねじゆるみ止め用接着剤を把握し、正しい選択を行ってください。
初めてねじゆるみ止め用接着剤を使用する際は、多めに塗布した方が確実だと考えて製品を塗布しすぎることのないように注意してください。実際、接着剤を過剰に塗布すると必要な部分からはみ出してしまい、適切に硬化しない場合があります。強力な接着を確保するには、低強度製品であっても、必要な部分に最小限の量を正確に塗布してください。
LOCTITEねじゆるみ止め用接着剤は油や汚染物質の若干の付着にも対応可能ですが、適切に準備することが非常に重要です。ねじゆるみ止め用接着剤を塗布する前に、表面をきれいにし、汚染物質によって硬化が妨げられないようにしてください。接着表面にグリース、汚れ、油が付着していると、硬化のスピードが遅くなり、接着強度が低下する場合があります。
LOCTITEねじゆるみ止め用接着剤は24時間以内に完全に硬化しますが、硬化時間は製品ごとに異なります。テクニカルデータシート(TDS)をご覧ください。硬化時間は固着時間とは別のものです。固着時間は、最初に取り扱い強度が得られる時点のことです。硬化を早めようとしたり、完全に硬化していないのに組立品を使用したりすると、締結箇所がゆるむ場合があります。
ねじゆるみ止め用接着剤をいったん塗布した組立品を、まだ硬化していないから位置調整してもかまわないと考えてしまうのは、よくある誤解です。このようなことを行うと、ねじゆるみ止め用接着剤の不具合につながる可能性があります。初期の嫌気反応中にファスナーを回転させると、化学結合が破壊され、取り返しがつかなくなります。位置を調整する場合は、取り外してから再度ねじゆるみ止め用接着剤を塗布するか、組立後に後浸透ねじゆるみ止め用接着剤を使用してください。
ねじゆるみ止め用接着剤は、接着効果に優れながらも取り外しできるように設計されています。低強度および中強度の製品は、手工具を使用して取り外しできます。ねじゆるみ止め用接着剤(赤)は、損傷なく安全に分解するには熱を必要とする場合がよくあります。正しい取り外し方については、当社のガイドをご確認ください。適切なねじゆるみ止め用接着剤の選定方法は、お問い合わせ先までご連絡いただくか、LOCTITEフルラインナップをご覧ください。
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