ここ数年、サステナビリティが注目を集めています。政治、ライフスタイル、購買決定のどの分野でも、サステナビリティは消費者にとってますます大きな役割を担っています。
- 89%の消費者は地球を守ることに個人的に関心がある*
- 64%の消費者は自分たちの選択によって世界に変化をもたらすことができると感じている*
- 83%の消費者はサステナビリティに優れた実績のあるブランドを常に選ぶ*
消費者は自らの行動を通して、よりサステナブルな未来に積極的に貢献したいと思っています。そのため、製品の原産地、生産工程、日常的に使う製品の製造材料について、ますます関心が高まっています。このトレンドは、子供用おむつ、生理用品、大人用おむつの購買決定にも反映されていることがよくあります。このことは、パーソナルケア製品のメーカーにとってどのような意味があるでしょうか?
メーカーによる製品設計の改善とサステナブルな材料の選択によって、環境にとってもお客様にとっても違いを生み出すことができます。
*出典:J. Walter Thompson Intelligence: The New Sustainability: Regeneration 2018
サステナブルな材料の使用には、理論的には無限の可能性があります。この文脈で最も重要な材料は、バイオベース材料、リサイクル材料、生分解性材料です。
バイオベース材料
バイオベース材料とは、生物資源や再生可能資源から抽出した原材料から作られたすべての材料です。綿、竹、セルロース、PLAのほか、バイオPE、バイオPETなどがあります。
リサイクル材料
リサイクル材料には、以前に1つ以上の目的を持っていた(既に1度リサイクルされていた)原材料から作られたすべての材料が含まれます。リサイクルには、メカニカルリサイクルとケミカルリサイクルがあります。ただし、衛生製品業界では高い基準が関係するため、ケミカルリサイクルが好まれます。
生分解性材料
すべてのバイオベース材料に生分解性があるわけではないないため、生分解性材料とバイオベース材料は必ずしも同じではありません。バイオベース/化石と生分解性/非生分解性のすべての組み合わせが存在するため、パーソナルケア業界での可能性と使用は多岐にわたります。
子供用おむつなどのパーソナルケア製品は、多種多様な基材と材料からできています。綿毛、SAP、プラスチックで全体の約95%を占め、接着剤は5%だけです。
接着剤がおむつやその他の衛生製品の脇役にすぎなくても、サステナブルな衛生製品全体の構造と設計には必要不可欠です。接着剤が他のすべての材料の特性をともに機能させているからです。多様な基材が使われるほど、各種の材料をまとめておく接着メカニズムへの要求は複雑になります。サステナブルな基材と材料が、安全性、柔らかさ、吸水力、快適さの確保という基本的な目的を果たさなければならないのは明らかです。 接着剤は、まさにその点で“縁の下の力持ち”。すべてを可能にしている立役者です。
よりサステナブルな衛生製品に使用できるサステナブルな材料には、さまざまな種類があります。
大きな課題の1つは、衛生製品の基材にバイオベース材料を取り入れることです。
- 綿
- ビスコース / 竹
- ティッシュペーパー / セルロース
バイオベースプラスチックにも数多くのメリットがあります。ほとんどの場合、バイオベースプラスチックには化石ベースプラスチックと同じ特性がありますが、エコバランスの面で大いに優れています。
最後に、最終製品のサステナブルな材料の使用量を上げる選択肢として、バイオベース接着剤も挙げられます。ロジンエステルやテルペンなどの天然原材料は、ホットメルト接着剤に長期にわたり使用されていますが、臭気と色に制限がありました。
現在、この分野が新たに開発された仕様で拡張されています。それがバイオベース接着剤TECHNOMELT DM ECOで、バイオベース成分が約70%になっています。この接着剤は、バイオベース成分の最大限の性能と明確に改善された純度を組み合わせ、持続可能性をさらに一歩先に進めています。