サステナビリティは、バリューチェーン上の立場にかかわらず、包装業界全体が取り組むべき共通の課題です。接着技術のリーダーであるヘンケルは、使用後の高品質な素材を再び循環に戻すことで、廃棄物を価値ある資源に変える循環型経済の実現を積極的に支援しています。包装に使用される接着剤は、総重量の5%以下にすぎませんが、その特性がパッケージ素材全体のリサイクル性に大きな影響を与えることがあります。ヘンケルは、新しいREレンジ（designed for recycling-リサイクルを前提に設計）を通じて、軟包装のリサイクル性を高めるとともに、再生素材を新たな包装に活用できる接着剤およびコーティング剤を提供しています。
ヘンケルは、パッケージングのバリューチェーンの中心的存在として、生産とパッケージングの持続可能性を高めるイノベーションを推進しています。また、ヘンケル自身もブランドオーナーとして業界のニーズを肌で感じています。
マーチン・ラパジュ、ヘンケルアドヒーシブテクノロジーズ、グローバル事業開発マネジャー、サーキュラーエコノミー担当
REレンジの接着剤は、さまざまな業界の試作プロジェクトですでに使用されており、その有効性を裏付ける好結果が得られています。ヘンケルは、著名な企業やスタートアップ企業との協業を通じて、よりサステナブルなパッケージやリサイクルの明確な事例を紹介できることを嬉しく思います。
REレンジの接着剤は、さまざまな業界の試作プロジェクトですでに使用されており、その有効性を裏付ける好結果が得られています。ヘンケルは、著名な企業やスタートアップ企業との協業を通じて、よりサステナブルなパッケージやリサイクルの明確な事例を紹介できることを嬉しく思います。
ヘンケルは、原材料サプライヤーであるエクソンモービルと連携し、リサイクル可能で100%PEラミネートの新しいスタンディングパウチを開発しました。新しいスタンディングパウチには、再生接着剤を含む最大30％の再生材料が使用されており、既存のパッケージと同等の性能を発揮します。このソリューションは、従来の単一素材ラミネートのリサイクル性に関する課題、特に産業廃材由来のリサイクル材を一部使用した製品の品質維持に関する課題に対応しています。
Borealisと共同で進めている注目すべきプロジェクトをご紹介します。このプロジェクトは、リサイクル適合性が高く、最大35％の使用済みリサイクル材を含むモノマテリアルパウチであることが特長です。Borealisとヘンケルは密接に連携し、再生材を原材料とし、使用後のリサイクル工程に高い適合性を持つパッケージを設計しました。このパウチは一部の地域で販売されるヘンケルの粉末洗剤Persilに使用される予定です。
また、Borealisとヘンケルは、バージン材と再生材の両方を含み、35%の使用済みリサイクル低密度ポリエチレン（r-LDPE）を使用した、100%ポリエチレンラミネートのスタンディングパウチの試作に取り組んでいます。現在、バリューチェーンのパートナー企業と共同で試作品の開発と試験が進められており、各パートナー企業がそれぞれの専門知識と経験を活かして共同プロジェクトの成功を目指しています。
ヘンケルは、2016年にドイツのスタートアップ企業である Saperatec との提携を開始し、カスタマイズされたリサイクル可能な接着剤の開発と改良を目指しました。この提携によって、Saperatecのテクノロジーに適合するよう設計された接着剤が開発されました。Saperatecは、 ヘンケルと共同で、ポリエチレン（PE）、アルミニウム、ポリエチレンテレフタレート（PET）で構成される生産廃棄物を原材料サイクルに再投入することができる革新的でコスト効率の高いリサイクル技術をメーカー各社に提供しています。これは、適切な接着剤設計によって実現されています。
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